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よくあるご質問

よくあるご質問の一覧です。

質問

回答

  • A 行政書士は、よく「街の法律家」などと言われます。
    私たちは、一般の方に最も近い視点で、身近な法務に関するお困りごとの相談に乗り、お客様に安心をお届けする仕事であると考えております。

    具体的には、次の1~3の業務をする専門家です。

    1 「官公署に提出する書類」の作成とその代理、相談業務
    官公署(各省庁、都道府県庁、市・区役所、町・村役場、警察署、公安委員会、検察審査会、労働基準監督署など)に提出する書類
    その書類のほとんどが許認可に関するもの
    例として、「建設業許可申請書」、「飲食店営業許可申請書」、「法人設立」、「倉庫業登録申請書」などがあります。

    2 「権利義務に関する書類」の作成とその代理、相談業務
    権利の発生、存続、変更、消滅の効果を生じさせることを目的とする意思表示を内容とする書類
    例として、「遺産分割協議書」、「各種契約書(贈与、売買、交換、消費貸借、使用貸借、賃貸借、雇傭、請負、委任、寄託、組合、終身定期金、和解)」、「念書」、「示談書」、「協議書」、「内容証明」、「告訴状」、「告発状」、「嘆願書」、「請願書」、「陳情書」、「上申書」、「始末書」、「定款」などがあります。

    3 「事実証明に関する書類」の作成とその代理、相談業務
    社会生活に交渉を有する事項を証明するに足りる書類
    例として、「実地調査に基づく図面類(位置図、案内図、現況測量図など)」、「各種議事録」、「会計帳簿」、「貸借対照表」、「損益計算書等の財務諸表」、「申述書」などがあります。

    ※他の法律で制限されているものについては、業務を行うことはできません。

    行政書士の独占業務
    行政書士法第1条の3第1項 官公署に提出する書類作成、権利義務又は事実証明に関する書類作成
    行政書士法第1条の3第2項反対解釈 他の法律で制限されている部分以外なら全て業務にできます。

    行政書士の非独占業務
    行政書士法第1条の4第1項第1号 提出手続代理・書類作成、聴聞・弁明の機会の付与の手続代理
    行政書士法第1条の4第1項第2号 不服申立手続代理・書類作成(特定行政書士に限る)
    行政書士法第1条の4第1項第3号 契約代理(締結交渉+契約書作成+契約締結)
    行政書士法第1条の4第1項第4号 書類作成相談
  • A 「法律家」とは、法律に関する専門的な知識を有し、法律を取り扱う人の総称であって、特定の資格を指すのではなく、法律のプロフェッショナル全般を表す包括的な概念です。

    狭義では、「弁護士、裁判官、検察官の法曹三者」を指します。
    広義では、「法学研究者、法科大学院教授、大学教授、法制局職員」など、実務以外で法律に携わる人も含まれます。
    さらに、「司法書士、行政書士、社会保険労務士、弁理士、土地家屋調査士、税理士、海事代理士など、法律系国家資格を有する弁護士以外の特定事務受任者、いわゆる隣接法律専門職者(法律系7士業)」も含まれます。

    ●日本政府は、弁護士以外の法律系7士業を「隣接法律専門職者」として例示しています。
    海外では一般に「法律家=弁護士」という認識が多いため、日本政府は、政策文書、制度説明、海外向けの資料などで、日本の法律専門職制度について説明する際、弁護士以外の職種も法律に関わる専門職として並列に扱われることを示しています。

    ●総合法律支援法によれば、「民事・刑事を問わず、あまねく全国において、法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を実現することを基本理念とする総合法律支援構想を具体化」する目的のもと、「弁護士以外の者で」「法律により他人の法律事務を取り扱うことを業とすることができる者」が「隣接法律専門職者」とされ、弁護士と並列されています。

    「隣接法律専門職者」とは、「弁護士、弁護士法人及び弁護士・外国法事務弁護士共同法人以外の者であって、法律により他人の法律事務を取り扱うことを業とすることができる者」とされています(総合法律支援法第1条)。

    ●住民基本台帳法によれば、弁護士を含む法律系8士業(弁護士及び弁護士以外の法律系7士業)を「特定事務受任者」として、弁護士と並列されています。

    「特定事務受任者」とは、「弁護士(弁護士法人及び弁護士・外国法事務弁護士共同法人を含む。)、司法書士(司法書士法人を含む。)、土地家屋調査士(土地家屋調査士法人を含む。)、税理士(税理士法人を含む。)、社会保険労務士(社会保険労務士法人を含む。)、弁理士(弁理士法人を含む。)、海事代理士又は行政書士(行政書士法人を含む。)をいう。」とされています(住民基本台帳法第12条の3第3項)。

    つまり、弁護士を「法律家」と呼ぶなら、「法律により他人の法律事務を取り扱うことを業とすることができる者」である法律系7士業も、弁護士と並列の立場にあることから、「法律家」と呼ぶことができます。

    ●法律系国家資格者の一般的呼称は次のとおりです。

    ・弁護士:法律家
    ・司法書士:暮らしの法律家
    ・行政書士:街の法律家
    ・社会保険労務士:労働の法律家
    ・弁理士:知的財産の法律家
    ・土地家屋調査士:不動産登記の法律家
    ・税理士:税の法律家
    ・海事代理士:海の法律家
  • A 法律に関する行為であっても、次のような場合には、法律系国家資格を要しません。
    ただし、各資格法により、一定の行為を「業として」行うことは、無資格者には禁止されています。
    また、資格法の構造により、「資格不要となる場合がある士業」と「無資格では行えない士業」があります。

    【法律系8士業】

    ●弁護士:無資格者は、「報酬を得る目的で」「事件に関して」「業とできない」のだから、「何れかの要件」を満たさないなら資格不要(弁護士法第72条)。

    ●司法書士:無資格者は、「有償/無償」「業務/非業務」にかかわらず行ってはならない(司法書士法第73条第1項)。

    ●行政書士:無資格者は、「報酬を得て」「業として行えない」のだから、「有償かつ非業」または「無償かつ業」なら資格不要(行政書士法第19条第1項)。

    ●社会保険労務士:

    ・1号(手続き代行)は、無資格者は、「報酬を得て」「業として」行ってはならないのだから、「業でない」なら「有償/無償」にかかわらず資格不要(社会保険労務士法第27条)。

    ・2号(帳簿作成)は、無資格者は、「報酬を得て」「業として」行ってはならないのだから、「業でない」なら「有償/無償」にかかわらず資格不要(社会保険労務士法第27条)。

    ・3号(相談)は、独占業務ではないから「無資格」で行ってよいので資格不要。

    ●弁理士:無資格者は、「報酬を得て」「業とできない」のだから、「有償かつ非業」または「無償かつ業」なら資格不要(弁理士法第75条)。

    ●土地家屋調査士:無資格者は、「有償/無償」にかかわらず「業とできない」のだから、「業でない」なら「有償/無償」にかかわらず資格不要(土地家屋調査士法第68条第1項)。

    ●税理士:無資格者は、「有償/無償」「業務/非業務」にかかわらず行ってはならない(税理士法第52条)。

    ●海事代理士:無資格者は、「有償/無償」にかかわらず「業とできない」のだから、「業でない」なら「有償/無償」にかかわらず資格不要(海事代理士法第17条第1項)。

    【上記から海事代理士を除いて、次の3士業を足したのが法律系10士業】

    ●公認会計士:無資格者は、「報酬を得て」「業として行えない」のだから、「有償かつ非業」または「無償かつ業」なら資格不要(公認会計士法第2条)。

    ●不動産鑑定士:無資格者は、「有償/無償」「業務/非業務」にかかわらず行ってはならない(不動産鑑定士法第36条)。

    ●中小企業診断士:名称独占業務(中小企業支援法第11条第1項柱書)。

    【その他】

    ●宅地建物取引士:無資格者は、「有償/無償」にかかわらず「業を営んではならない」のだから、「有償かつ非業」または「無償かつ非業」なら資格不要(宅地建物取引業法第12条第1項)。

    ●マンション管理士:名称独占業務(マンション管理適正化法第43条第1項)。

    ●測量士:無資格者は、「有償/無償」にかかわらず「業を営んではならない」のだから、「有償かつ非業」または「無償かつ非業」なら資格不要(測量法第55条の14第1項)。

    ●通関士:名称独占業務(通関業法第40条第2項)。

    ●技術士:名称独占業務(技術士法第3条)。

    ●社会福祉士:名称独占業務(社会福祉士及び介護福祉士法第48条第1項)。

    ●介護福祉士:名称独占業務(社会福祉士及び介護福祉士法第48条第2項)。
  • A 他士業との共同業務は次のとおりです。

    ●弁護士(弁護士法第72条
    但書)
    ・紛争性のない契約書・協議書の作成・提出・相談
    ・内容証明郵便の作成・提出・相談
    ・官公署への書類作成・提出・相談

    ●司法書士(司法書士法第73条但書)
    ・会社設立における定款の作成・相談
    ・会社設立における公証役場での定款認証手続き
    ※会社設立における法務局での登記申請手続きの代理(登記申請書の作成・提出代理)は司法書士のみ

    ●社会保険労務士(社会保険労務士法第27条但書)
    ・就業規則作成・相談(帳簿でもないし、社会保険や労働保険に関わる手続き書類でもないが疑義あり)
    ※提出は事業主のみ
    ・補助金申請書の作成・相談
    ※提出は社会保険労務士のみ
    ※助成金申請書の作成・相談・提出は社会保険労務士のみ

    ●弁理士(弁理士法第75条但書)
    ・著作権登録申請書の作成・相談
    ・プログラム著作物等の著作権登録申請書の作成・相談
    ・著作権譲渡契約書の作成・相談
    知的資産経営報告書の作成・相談
    ・ライセンス契約書の作成・相談
    ・利用許諾契約書の作成・相談
    ※提出は弁理士のみ

    ●土地家屋調査士(土地家屋調査士法第68条)
    ・農地転用許可申請(農地法第3条・4条・5条など)の書類作成・提出・相談
    ・開発許可申請(都市計画法)の書類作成・提出・相談
    ・道路位置指定申請の書類作成・提出・相談
    ・道路占用許可申請の書類作成・提出・相談
    ・官民境界確定手続き(公有地・法定外公共物の払下げなど)の書類作成・提出・相談
    ※登記申請のための調査・測量・法務局への表示に関する登記申請は土地家屋調査士のみ

    ●税理士(税理士法第51条の2)
    ・ゴルフ場利用税の書類作成・相談
    ・自動車税の書類作成・相談
    ・軽自動車税の書類作成・相談
    ・自動車取得税の書類作成・相談
    ・事業所税の書類作成・相談
    ・石油ガス税の書類作成・相談
    ・不動産取得税の書類作成・相談
    ・道府県たばこ税の書類作成・相談
    ・市町村たばこ税の書類作成・相談
    ・特別土地保有税の書類作成・相談
    ※提出・納税手続きの申告代理は税理士のみ

    ●海事代理士(海事代理士法第17条第1項但書)
    ・海上運送事業の許可申請書類の作成・提出・相談
    ・内航海運業の登録申請書類の作成・提出・相談
    ・造船業・舟艇製造業の届出書類の作成・提出・相談
    ・港湾運送事業の許可申請書類の作成・提出・相談
    ・マリーナ等の施設使用許可書類の作成・提出・相談
  • A 条文上、包括的業務範囲を持ち、代理権が認められる士業は弁護士、行政書士(平成13年)です。

    弁護士法第72条所定の法律事件に関する法律事務の例外として、次のとおり、一部が開放されています。
    ・債権回収業者:特定金銭債権回収受託権が付与された(平成10年)
    ・行政書士:権利義務文書作成代理権、事実証明に関する文書作成代理権が付与された(平成13年)
    ・税理士:訴訟出頭・陳述権が付与された「補佐人」(平成13年)
    ・弁理士:特定侵害訴訟事件訴訟代理権が付与された「付記弁理士」(平成14年)
    ・司法書士:簡易裁判所代理権が付与された「認定司法書士」(平成15年)
    ・海事代理士:訴訟出頭・陳述権が付与された「海事補佐人」(平成15年)
    ・土地家屋調査士:民間紛争解決手続代理権が付与された「認定土地家屋調査士」(平成17年)
    ・社会保険労務士:個別紛争解決代理権が付与された「特定社会保険労務士」(平成19年)
    ・行政書士:聴聞代理権、弁明代理権が付与された(平成20年)
    ・海事代理士:個別労働関係紛争解決手続代理権が付与された(平成21年)
    ・行政書士:行政不服申立代理権が付与された「特定行政書士」(平成26年)
  • A 業際は次のとおりです。

    ・権利義務書類作成:弁護士、行政書士、認定司法書士(簡裁訴額範囲)

    ・事実証明書類作成:行政書士のみ

    ・裁判所書類作成:弁護士、司法書士

    ・裁判所代理:弁護士、認定司法書士(簡裁訴額範囲)

    ・行政不服審査手続:弁護士、特定行政書士

    ・年金申請書類作成:弁護士、社会保険労務士、行政書士(無報酬)

    ・就業規則作成:弁護士、社会保険労務士、行政書士(疑義あり)

    ・告訴状・告発状作成手続-警察署・労基署・公安委員会:弁護士、行政書士

    ・告訴状・告発状作成手続-検察審査会:弁護士、司法書士、行政書士

    ・告訴状・告発状作成手続-検察庁:弁護士、司法書士

    ・事故調査:行政書士のみ

    ・任意保険申請・後遺障害申請:弁護士、行政書士(弁護士費用特約対象)

    ・慰謝料請求:弁護士、行政書士(交渉を除く(相手方が任意に応じる場合は除く))、認定司法書士(簡裁訴額範囲)

    ・内容証明:弁護士、行政書士、認定司法書士(簡裁訴額範囲)
    (相手方が所在不明でも同意なく取付可)

    ・示談交渉:弁護士、行政書士(相手方が任意に応じる場合)、認定司法書士(簡裁訴額範囲)

    ・契約代理(締結交渉・契約書作成・契約締結):弁護士、行政書士、認定司法書士(簡裁訴額範囲)
  • A いいえ、行政書士は、「隣接法律専門職者」であり、法制度上、弁護士と並列の関係にあります。
    包括業務を独占業務としている点も、弁護士と同様です。

    法務省は、「上位規範、下位規範の関係にございません。」という解釈を示しています。
  • A いいえ、行政書士は、総務省の公権解釈や学説において書類作成に付随する協議、交渉、締結の契約代理が含まれているのみならず、そもそも民法上の任意代理人が有償委任契約に基づき示談交渉を行うことは法的に認められており、弁護士以外の他士業と異なり、「契約その他に関する書類(契約書、その他に契約書以外の権利義務に関する書類、事実証明に関する書類)を代理人として作成できる」権限を付与されている以上、和解契約書もその独占業務たる書類の一つであることから、事件性のない状態であれば相手方との協議から交渉、締結、そして書面作成に至る一連の行為が契約代理権の範囲内として当然に含まれており、契約書作成プロセスとしての示談交渉を行えないとする理由にならず、和解契約書を締結するために代理人として慰謝料請求したり、過失割合などを交渉して契約締結を行い、和解契約書を作成することは予防法務ですので適法です。

    弁護士法第72条所定の「弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。」という条文により、「行政書士は、示談交渉などを行うと非弁行為になるからできない」と言われがちですが、同条の成立には報酬性、事件性、業務性の全ての要件を満たす必要があり、特に事件性については、最高裁判決・最高裁決定、弁護士法を所管する法務省の公権解釈から明らかですが、「私的自治(話し合い)での解決が難しく、裁判上で法的手段を用いることでしか紛争を解決できないもの」という状態でないならば、事件性を満たさず、非弁行為に当たりません。

    行政書士は、裁判上の法的手段を用いらなければ解決が難しいほどに当事者間の紛争が顕著に成熟して事件性が高まるに至る前段階においては、事件性を帯びる高度な蓋然性がない限り、予防法務の専門家として紛争の未然防止に尽力して国民の権利利益の実現に資する使命がありますが、仮に事件性(紛争性、紛議、争訟性、法的紛議、法律問題、法律事件などの類似する名称を問わず)が高まれば、それ以上の交渉はできなくなるも、この点は弁護士であっても同じであって、弁護士の場合は、裁判所を通じた法的手段を用いることができるにすぎず、更なる交渉を特別にできるわけではないが、事件性が高まれば、行政書士は辞任して、本人が以降の交渉を続けるか、弁護士、認定司法書士、司法書士に引き継ぐかなどを検討することになります。

    最高裁は、「同条にいう「その他一般の法律事件」とは、同条に例示されている訴訟事件、非訟事件、審査請求、異議申立て、再審査請求等に準ずる程度に、当事者間で法律上の権利義務が現実に争われ、又は疑義があり、その私的自治による解決のつかないものか、若しくは、その解決を図ることが困難なため、裁判や仲裁、和解、調停などによって、法的手段を以て、その解決を計ることが必要であるか、又は、そのおそれのある事件をいうと解するのが相当である」という解釈を示しています。

    法務省は、「例えば列挙されている訴訟事件その他の具体的例示に準ずる程度に法律上の権利義務に関して争いがあり、あるいは疑義を有するものであること、言い換えれば、事件というにふさわしい程度に争いが成熟したものであることを要するとしております。
    つまり紛争性がある程度成熟して顕在化しているものであれば、法第72条の規制の対象になるけれども、そうでない場合には、つまり事件性がない場合には法第72条の規制の対象にはならない」という解釈を示しています。

    総務省は、「ここでいう「代理人として」とは、契約等についての代理人としての意であり、直接契約代理を行政書士の業務として位置づけるものではないが、行政書士が業務として契約代理を行い得るとの意味を含むものであると解される。」という解釈を示しています。

    「またこの規定により、行政書士は契約書に代理人として署名し、契約文言の修正等を行うことができることとなる。」という解釈を示しています。

    学説は、「本号の“法定”業務は上記の契約書文言の代理確定という範囲であるが、法定外業務としては本号の規定付帯的に、“契約締結代理”が合法的な行政書士業務たりうる」という解釈を示しています。

    東京都行政書士会は、「第2号の文言中、契約書等を代理して作成するのではなく、代理人として作成すると規定した。この「人」の1字の重みを理解しなければならない。
    第2号の代理は「契約締結代理業務」が前提として存在し、その代理人として契約書を作成する意味であると解する事ができるからである。
    「契約締結代理」「契約相談」が新たな行政書士業務となったのである。
    行政書士は、今回の法改正で「契約締結代理」「契約交渉代理」等の業務が法定業務とされた。
    それにより、行政書士は当然に法律家に名実共に成ったのであるから、ADRに積極的に活用されなければならない。」という解釈を示しています。

    「弁護士法第72条は「争訟性の有る法律事務」に限定すべきであると主張し、「契約締結代理業務」は「争訟性の無い法律事務」で弁護士の独占業務では無いとして第2号の行政書士業務に取り込んだ。
    司法制度改革の中で、関係省庁、最高裁等の立会いの下に「弁護士の独占業務は『争訟性の有る法律業務』に限られる」と確認された事も行政書士にとっての大きな勝利である。」という解釈を示しています。
  • A いいえ、遺産分割協議書の作成の依頼を受け業務にできるのは弁護士と行政書士のみであって、司法書士は遺産分割協議書そのものを作成することができません。
    司法書士が行えるのは、不動産登記に必要な範囲に限った法務局提出書類の作成に留まります。
    不動産登記以外の預貯金や自動車などに関しては仮に分割内容が記載されていたとしても、それは正式な遺産分割協議書とはならず、法的効力はありません。
    そのため、業際の関係上、弁護士または行政書士に依頼する必要があります。

    ●弁護士:行政書士の行える範囲はもちろん、不動産登記や訴訟性があっても対応可能です。

    ●行政書士:不動産、預貯金、自動車などの全てにおいて合意形成前でも形成済みでも関与でき、合意形成前なら代理人として協議・交渉して遺産分割協議書を作成できます。
    ただし、不動産の登記はできず、訴訟しなければ合意形成が取れないほどの紛争性があるものは事件性があると評価され除かれます。

    ●司法書士:相続登記に必要な範囲内のみであり、遺産分割協議の交渉や調整ができず、遺産分割協議書そのものを作成できません。
    登記とは関係なく、預貯金や自動車などの分割内容を書き添えたとしても、その部分に法的効力はなく、弁護士または行政書士の職印をもった正式な遺産分割協議書の作成が必要となります。
    登記の手続きに関する相談はできても、遺産分割の相談はできません。

    ●税理士:相続税申告に必要な範囲内で相続税申告書の作成はできるが遺産分割協議書の作成はできず、相続税の申告に関する相談はできても遺産分割の交渉や調整はできません。
  • A はい、通常、ナンバープレートの交換(封印)は運輸支局に車を持ち込む必要がありますが、特定の研修を受けた行政書士(丁種会員)であれば、登録手続きだけでなく、自宅や勤務先の駐車場に出向いてナンバープレートを交換・封印することができます

    以下は、令和8年2月現在の東京の場合です。

    ■<車庫証明>

    ●自動車保管場所証明

    ○新規登録・移転登録・変更登録の際に必要。

    ・「使用の本拠の位置」と「保管場所の位置」に変更がない場合は車庫証明は不要。
    ・「使用の本拠の位置」は変更しないが「保管場所の位置」を変更する場合は、車庫証明ではなく「自動車保管場所届出」となります。

    ●自動車保管場所届出

    ○軽自動車や、特定の条件下の普通自動車で必要。

    ・軽自動車は車庫証明が不要で、「自動車保管場所届出」となります。
    ・普通自動車で「使用の本拠の位置」は変更なく「保管場所の位置」のみを変更する場合も、車庫証明が不要で「自動車保管場所届出」となります。

    ●申請先

    ○自動車の保管場所を管轄する警察署。

    ・受付時間:8時30分~16時30分
    ・交付期間:申請から中2~3営業日
    ・申請手数料:2,400円
    ・軽自動車の場合:軽自動車協会での登録後に「自動車保管場所届出」となります(手数料不要)。

    ●必要書類

    ○「自動車保管場所証明申請書」
    ※軽自動車の場合は「自動車保管場所届出書」

    ○保管場所の使用権原を疎明する資料

    ・自己所有:「自認書」
    ・他人所有:「保管場所使用承諾書」
    ※賃貸駐車場の場合は、契約者・契約車庫住所・契約期間が分かり、1ヶ月以上の契約期間が残っていれば「賃貸契約書(コピー)」でも可能で、1ヶ月未満の場合は所轄警察署に相談すると振込履歴のある通帳でも可能な場合もあります。

    ○保管場所の所在図・配置図

    ・自動車保管場所証明申請書または自動車保管場所届出書の「保管場所標章番号欄」に旧自動車保管場所標章番号を記入した上で、「自動車の使用の本拠の位置」と「自動車の保管場所の位置」のいずれも、旧自動車と変更がない場合は「所在図」を省略できますが「配置図」の省略はできません。

    ・自動車保管場所証明申請書または自動車保管場所届出書の「保管場所標章番号欄」に旧自動車保管場所標章番号を記入した上で、自動車保管場所証明申請時点で旧自動車を保有している場合は「所在図」を省略できますが「配置図」の省略はできません。

    ・自動車保管場所証明申請書または自動車保管場所届出書の「保管場所標章番号欄」に旧自動車保管場所標章番号を記入した上で、軽自動車の自動車保管場所届出(新規)の場合は届出時点で旧自動車を保有しているか、または届出日の前15日以内に保有していた場合は「所在図」を省略できますが「配置図」の省略はできません。

    ・「自動車の使用の本拠の位置」と「自動車の保管場所の位置」が同一の場合も、「所在図」を省略できますが「配置図」の省略はできません(平成23年7月19日より適用)。

    ○使用の根拠が確認できるもの(個人は居住、法人は営業が確認できるもの)

    ・住民票、印鑑証明書、運転免許証、公共料金の領収書(ガス・電気・水道)、登記簿謄本、自動車検査記録事項(軽自動車)

    ●適用除外地域

    ○普通自動車で「自動車保管場所証明申請」が不要な地域
    ・桧原村、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村

    ○軽自動車で「自動車保管場所届出」が不要な地域
    ・福生市、武蔵村山市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町、奥多摩町、大島町、八丈島町、桧原村、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村

    ■<自動車登録>

    ●移転登録(自家用車名義変更)

    ○旧所有者の必要書類

    ・車検証
    ・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
    ・委任状(代理人申請の場合に必要で実印押印)
    ・印鑑(本人申請の場合に必要で実印)
    ・譲渡証明書(実印押印)

    ○新所有者の必要書類

    ・車庫証明(適用除外地域を除き証明日から概ね1ヶ月以内(最大40日)のもの)
    ・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
    ・委任状(代理人申請の場合に必要で実印押印)
    ・印鑑(本人申請の場合に必要で実印)
    ・申請書OCRシート(陸運局で配布)
    ・手数料納付書(陸運局で配布)

    ●移転登録(自家用車名義変更で使用者が異なる場合)

    ○旧所有者の必要書類

    ・車検証
    ・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
    ・委任状(代理人申請の場合に必要で実印押印)
    ・印鑑(本人申請の場合に必要で実印)
    ・譲渡証明書(実印押印)

    ○新使用者の必要書類

    ・車庫証明(適用除外地域を除き証明日から概ね1ヶ月以内(最大40日)のもの)
    ・住民票(発行から3ヶ月以内のコピー可)
    ・新使用者の委任状(申請書に記名があれば不要だが代理人申請の場合に必要な書類であって押印不要ではあるけど実務上は受領する)
    ・申請書OCRシート(陸運局で配布)
    ・手数料納付書(陸運局で配布)

    ○新所有者の必要書類

    ・委任状(代理人申請の場合に必要で実印押印)
    ・印鑑(本人申請の場合に必要で実印)
    ・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)

    ●移転登録(相続の場合)

    ◆単独相続

    ○上記移転登録書類にプラスして以下の書類が必要となります。

    ・遺言書
    ※原本とコピー
    ※公正証書でない場合は家庭裁判所の検認済みのもの。
    ・遺産分割協議書(実印押印)、調停調書、審判書、判決謄本
    ※遺言書のない場合は相続する自動車の価格が100万円以下であることを証する「査定書」を添付した場合は「遺産分割協議成立書」でも可。
    ・印鑑証明書(相続人のもので発行から3ヶ月以内のもの)
    ・委任状(代理人申請の場合に必要で相続人からのもので実印押印)
    ・戸籍謄本・除籍謄本等(被相続人の死亡と相続人全員の記載のあるもの)
    ※婚姻などによって戸籍謄本に相続人の記載がない場合は「原戸籍」等が必要。
    ※「遺産分割協議成立申立書」の場合は代表相続人記載のもの。

    ◆共同相続

    ○上記移転登録書類にプラスして以下の書類が必要となります。

    ・印鑑証明書(相続人全員のもので発行から3ヶ月以内のもの)
    ・委任状(相続人全員からのもので実印押印)
    ・使用者の住民票(所有者と使用者が異なる場合に必要でコピー可)
    ※印鑑証明書でも可。
    ・戸籍謄本・除籍謄本等(被相続人の死亡と相続人全員の記載のあるもの)
    ※婚姻などによって戸籍謄本に相続人の記載がない場合は「原戸籍」等が必要。

    ●移転登録費用(自家用車)

    ○自動車検査印紙代:500円

    ○ナンバープレート代-管轄が変わる場合

    ・大型:2,980円(ペイント式)、6,000円(字光式)
    ・普通:1,980円(ペイント式)、5,600円(字光式)
    ・軽自動車:2,100円(ペイント式)、字光式不可
    ・二輪・軽二輪:800円(ペイント式)、字光式不可

    ○ナンバープレート代-希望番号の場合

    ・ペイント式(受注生産で6営業日程度):6,000円(大型)、5,000円(普通)、5,200円(軽自動車)
    ・字光式(受注生産で7営業日程度):10,000円(大型)、9,000円(普通)、10,000円(軽自動車)
    ※管轄ごとに指定された抽選対象番号は毎週月曜日に抽選を実施。

    ○全国版図柄入りナンバー(モノクロ):13,200円(大型)、8,500円(普通)、8,600円(軽自動車)
    ※1,000円以上の任意の寄付によりカラーとなります(花柄)。
    ※字光式不可。

    ○地方版図柄入りナンバー(モノクロ):13,200円(大型)、8,500円(普通)、8,600円(軽自動車)
    ※1,000円以上の任意の寄付によりカラーとなります(地域デザイン)。
    ※字光式不可。

    ○ご当地ナンバー:世田谷(平成26年11月17日)、杉並(平成26年11月17日)、江東(令和2年5月11日)、葛飾(令和2年5月11日)、板橋(令和2年5月11日)、江戸川(令和7年5月7日)

    ●環境性能割(移転登録時に車種・年式によって要する自動車取得税)

    ○各自動車税事務所(9時~17時)に問い合わせ

    ・品川自動車税事務所:03-3471-6670
    ・足立自動車税事務所:03-3883-2543
    ・練馬自動車税事務所:03-3932-7321
    ・多摩自動車税事務所:042-522-8271
    ・八王子自動車税事務所:042-691-6351
    ※「行政書士氏名、行政書士電話番号、車種(名称・グレード)、初年度登録年月、型式、種別区分番号」を伝えて環境性能割を確認。
    ※環境性能割は令和8年3月31日をもって廃止。

    ●変更登録(自家用車で住所変更等の場合)

    ○必要書類および留意点

    ・車庫証明(適用除外地域を除き証明日から概ね1ヶ月以内(最大40日)のもの)
    ・住民票(発行から3ヶ月以内のもの)
    ※転居を繰り返している場合は車検証の住所とのつながりを証明する「戸籍の附票」、「住民票の除票」等が必要。
    ・委任状(代理人申請の場合に必要で押印不要)
    ・車検証(原本)
    ・申請書OCRシート(陸運局で配布)
    ・手数料納付書(陸運局で配布)
    ・戸籍謄(抄)本(婚姻等で氏が変わった場合に必要で発行から3ヶ月以内のもの)

    ※所有者と使用者が別で、使用者のみ使用の本拠の位置の変更がある場合も所有者の委任状が必要。
    ※所有者と使用者が別で、使用者の氏名または名称のみの変更(使用者の住所、使用の本拠の位置に変更がない)の場合は所有者の委任状も車庫証明も不要で、記載事項変更として印紙代無料。
    ※車検証記載の住所から複数回転居を繰り返している場合は現住所を証明する住民票や印鑑証明書に加えて、住所のつながりを証明する「戸籍の附票」、「住民票の除票」等が必要となり、保存期間が経過して証明書類が取得できない場合は誓約書の提出が必要。

    ●変更登録費用(自家用車)

    ○自動車検査印紙代:350円

    ○ナンバープレート代-管轄が変わる場合

    ・大型:2,980円(ペイント式)、6,000円(字光式)
    ・普通:1,980円(ペイント式)、5,600円(字光式)
    ・軽自動車:2,100円(ペイント式)、字光式不可
    ・二輪・軽二輪:800円(ペイント式)、字光式不可

    ○ナンバープレート代-希望番号の場合

    ・ペイント式(受注生産で6営業日程度):6,000円(大型)、5,000円(普通)、5,200円(軽自動車)
    ・字光式(受注生産で7営業日程度):10,000円(大型)、9,000円(普通)、10,000円(軽自動車)
    ※管轄ごとに指定された抽選対象番号は毎週月曜日に抽選を実施。

    ○全国版図柄入りナンバー(モノクロ):13,200円(大型)、8,500円(普通)、8,600円(軽自動車)
    ※1,000円以上の任意の寄付によりカラーとなります(花柄)。
    ※字光式不可。

    ○地方版図柄入りナンバー(モノクロ):13,200円(大型)、8,500円(普通)、8,600円(軽自動車)
    ※1,000円以上の任意の寄付によりカラーとなります(地域デザイン)。
    ※字光式不可。

    ○ご当地ナンバー:世田谷(平成26年11月17日)、杉並(平成26年11月17日)、江東(令和2年5月11日)、葛飾(令和2年5月11日)、板橋(令和2年5月11日)、江戸川(令和7年5月7日)

    ●陸運局と管轄(8時45分~11時45分、13時~16時)

    ○各事務所の所在地および管轄地域

    ・東京運輸支局(品川・世田谷ナンバー):千代田区、中央区、港区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、大島支庁、三宅支庁、八丈支庁、小笠原支庁
    品川区東大井1-12-17
    050-5540-2030

    ・足立自動車検査登録事務所(足立・江東・葛飾・江戸川ナンバー):台東区、墨田区、江東区、荒川区、足立区、葛飾区、江戸川区
    足立区南花畑5-12-1
    050-5540-2031

    ・練馬自動車検査登録事務所(練馬・杉並・板橋ナンバー):新宿区、文京区、中野区、杉並区、豊島区、北区、板橋区、練馬区
    練馬区北町2-8-6
    050-5540-2032

    ・多摩自動車検査登録事務所(多摩ナンバー):立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、昭島市、調布市、町田市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、多摩市、稲城市、西東京市
    国立市北3-30-3
    050-5540-2033

    ・八王子自動車検査登録事務所(八王子ナンバー):八王子市、青梅市、日野市、福生市、羽村市、あきる野市、西多摩郡
    八王子市滝山町1-270-2
    050-5540-2034

    ●登録手続の流れおよび出張封印

    ○陸運局の回り方

    1 関東陸運振興センターにて「申請書OCRシート(陸運局で配布)」、「手数料納付書」、「税申告書」を入手。

    2 印紙を購入して、申請書を作成して「手数料納付書」に印紙を貼付。

    3 運輸支局で番号札を引き、受付に申請書類を提出。
    ※出張封印の場合は「封印受領書正副2通」、「出張封印確認書2通(ナンバー後返納の場合)」も提出。

    4 交付窓口で名前を呼ばれるので車検証や他の書類を受け取り、記載に間違いがないか確認。
    ※出張封印の場合は「封印」を受領。

    5 都税事務所で税申告の手続き、「車検証」と一緒に「税申告書」を提出。
    ※移転登録で環境性能割等が発生する場合は「納付書」をもらい、納付してナンバープレート交換がなければ終了。

    6 ナンバープレート交換がある場合は、関東陸運振興センターに戻り、「旧ナンバープレート」を返納して、「車検証」を提出。
    ※出張封印の場合は「出張封印確認書(登録窓口経由のもの)」を提示して、「封緘、ビス、ナンバープレート」を受領。

    7 「新ナンバープレート」を購入して車両に取り付け、「車台番号」の確認を受けて、封印。

    8 「車検証」を受領して終了。

    ○出張封印

    1 「検査証」と「記録事項」が同一であることを確認。
    2 「車台番号の拓本か写真撮影」を実施。
    3 ナンバー交換を行い施封して、後部ナンバープレートに行政書士証票をかざして共に写真撮影。
    4 「封印取付台帳」の作成、「新検査証(記録事項)の写し」を保存、「車台番号」・「施封後の後部ナンバー画像」を5年間保存。
    5 関東陸運振興センターに登録から15日以内(15日が閉庁日なら翌開庁日まで)に「旧ナンバープレート」を直接返納するとともに「出張封印確認書」を提出。
    6 東京都行政書士会・封印管理特別委員会に毎月10日(10日が土日祝の場合は前営業日)の17時までに「封印取付報告書」、「封印受領書(写し)」を提出。

    以下の場合は、出張封印をすることができません。
    ・字光式ナンバープレートに交換する場合
    ・車台番号の刻印の確認が困難な自動車の場合
    ・ナンバープレートの取付けネジが錆びついていて取り外しができない場合
    ・ナンバープレートの取付けネジが防犯ネジかつ対応する工具をお持ちでない場合

    ○再々委託

    ◆東京会会員が委託元甲の場合

    1 再々委託元甲が関東陸運振興センターに戻り、「出張封印確認書(登録窓口経由のもの)」を提示して、「封緘、ビス、ナンバープレート」を受領。
    2 再々委託元甲が「確約書正副2通(甲欄に職印押印)」、「車検証」、「新ナンバープレート」、「封印ビス」等、「封印取付作業依頼書1通(職印押印)」を再々委託先乙事務所に郵送。
    3 再々委託先乙が「車台番号の拓本か写真撮影」を実施。
    4 再々委託先乙がナンバー交換を行い施封して、後部ナンバープレートに行政書士証票をかざして共に写真撮影。
    5 再々委託先乙が「旧ナンバープレート」、「封印取付作業完了報告書1通(再々委託先乙が職印押印)」、「確約書1通(再々委託先乙が乙欄に職印押印)」、「車台番号の拓本または写真」、「後部ナンバープレートに行政書士証票をかざして共に撮影した写真」を再々委託元甲に返送。
    6 関東陸運振興センターに登録から15日以内(15日が閉庁日なら翌開庁日まで)に「旧ナンバープレート」を直接返納するとともに「出張封印確認書」を提出。
    7 再々委託元甲が東京都行政書士会・封印管理特別委員会に毎月10日(10日が土日祝の場合は前営業日)の17時までに「封印取付報告書」、「封印受領書(写し)」を提出。
    ※確約書は一度、交わした行政書士間では2回目以降は交わす必要はないが、甲乙が入れ替わる場合は改めて交わす必要があるので、予定がある場合は予め甲乙両方のパターンで交わしておいても構わない。

    ◆東京会会員が委託先乙の場合

    1 再々委託元甲が「確約書正副2通(甲欄に職印押印)」、「車検証」、「新ナンバープレート」、「封印ビス」等、「封印取付作業依頼書1通(職印押印)」を再々委託先乙事務所に郵送。
    2 再々委託先乙が「車台番号の拓本か写真撮影」を実施。
    3 再々委託先乙がナンバー交換を行い施封して、後部ナンバープレートに行政書士証票をかざして共に写真撮影。
    4 再々委託先乙が「旧ナンバープレート」、「封印取付作業完了報告書1通(職印押印)」、「確約書1通(乙欄に職印押印)」を再々委託元甲に送付。
    ※東京都行政書士会・封印管理特別委員会に報告不要(東京会の封印受領証を使用していない)。
    ※確約書は一度、交わした行政書士間では2回目以降は交わす必要はないが、甲乙が入れ替わる場合は改めて交わす必要があるので、予定がある場合は予め甲乙両方のパターンで交わしておいても構わない。
    ※「車台番号の拓本か写真撮影」と「後部ナンバープレートに行政書士証票をかざして共に撮影した写真」の送付が必要かは再々委託元甲の所属行政書士会による。
    ※その他、再々委託元甲の所属行政書士会ルールに従う。

    以下の場合は、出張封印をすることができません。
    ・字光式ナンバープレートに交換する場合
    ・車台番号の刻印の確認が困難な自動車の場合
    ・ナンバープレートの取付けネジが錆びついていて取り外しができない場合
    ・ナンバープレートの取付けネジが防犯ネジかつ対応する工具をお持ちでない場合
  • A 予約は必須ではありませんが、ご予約の方を優先させていただいております。
    外出していることもございますので、事前のご予約をお勧めいたします。
    お電話かメールにてお問い合わせください。
  • A 初回のご相談は、1時間まで無料とさせていただきます。
    1時間を超えた場合、1時間につき5,000円(税抜価格)を頂戴いたします。
  • A 付近に時間貸駐車場(有料)が複数ございますが電車でのご来所が望ましいです。
  • A ご希望がありましたら、お客様のご自宅やご指定の場所(駅近くの喫茶店など)にもお伺いし、ご相談を承りますので、ご安心ください。

    初回のご相談は、1時間まで無料とさせていただきます。
    1時間を超えた場合、1時間につき5,000円(税抜価格)を頂戴いたします。

    交通費は、事務所所在地を基準とした実費相当額を頂戴いたします。

    店舗などへの会計が発生する場合は、お客様負担でお願いしております。

    ※遠隔地などの場合は、上記の他に日当や宿泊費等をいただく場合がありますので、お問い合わせください。
  • ■ 次のとおりです。

    ■<弁護士法>

    ●(弁護士の職務)

    第三条 弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。
    2 弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる。

    ○弁護士法第3条第1項の規定で、弁護士の業務は次のとおり。

    ・訴訟事件、非訟事件に関する行為
    ・審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為
    ・一般の法律事務

    ○弁護士法第3条第2項の規定で、弁護士は次の業務もできる。

    ・弁理士の事務
    ・税理士の事務

    ●(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)

    第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

    ○弁護士法第72条の規定で、次に該当するものは非弁行為となる。

    1 弁護士又は弁護士法人でない者は
    2 報酬を得る目的で
    3-1 訴訟事件、非訟事件
    3-2 審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件
    3-3 一般の法律事件
    に対して
    4-1 法律事務(例として、鑑定、代理、仲裁、和解)を取り扱うこと
    4-2 法律事務(例として、鑑定、代理、仲裁、和解)を周旋をすること
    を業とすることができない。

    ○ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
    と、あるから、弁護士法または例えば行政書士法に別段の定めがある場合は適用されない。

    ■<弁護士法所定の事件性>

    ◆事件性必要説

    【法務省、総務省、日本司法書士会連合会、日本行政書士会連合会、学説】
    法務省、総務省、日本司法書士会連合会、日本行政書士会連合会、学説などは、弁護士法第3条の法律事務と第72条の法律事件の文言の違いなどから事件性を必要とする見解を示しています。

    【東京都行政書士会 「行政書士必携~他業種との業際問題マニュアル」】
    裁判所の調停や訴訟にまで発展していない段階:行政書士が解決のために「協議」や「話し合い」を主導することは弁護士法に違反しない。
    ・裁判所の手続が必要なほどに「事件」として争いが成熟したものは弁護士案件。
    ・裁判所の手続が必要なほどに達していないものであれば、行政書士も対応できるというのが行政書士業界の見解。

    【最高裁】
    ○報酬性
    ●弁護士法七十二条にいう「報酬」とは、名目の如何を問わず、同条に掲げられた諸般の行為の対価としての意味をもつ利益を指称するものと解するのが相当である(最二小判昭和31年5月11日 刑集10巻5号451頁)。

    ○業務性
    ●弁護士法第七十二条にいわゆる「業とする」とは反復継続して行う意思のもとに同条所掲の行為をなすことをいうものであって、具体的になされた行為の多少は、問う所ではないと解する(最二小決昭和34年12月5日 刑集13巻12号3174頁)。

    ○事件性
    ●同条にいう「その他一般の法律事件」とは、同条に例示されている訴訟事件、非訟事件、審査請求、異議申立て、再審査請求等に準ずる程度に、当事者間で法律上の権利義務が現実に争われ、又は疑義があり、その私的自治による解決のつかないものか、若しくは、その解決を図ることが困難なため、裁判や仲裁、和解、調停などによって、法的手段を以て、その解決を計ることが必要であるか、又は、そのおそれのある事件をいうと解するのが相当である(最一小判昭和46年7月14日 刑集25巻5号690頁)。

    ●同条にいう「その他一般の法律事件」とは、同条に例示されている訴訟事件、非訟事件、審査請求、異議の申立て、再審査請求等に準ずる程度に、当事者間で法律上の権利義務が現実に争われ、又は疑義があり、その私的自治による解決のつかないものか、若しくは、その解決を図ることが困難なため、裁判や仲裁、和解、調停などによって、法的手段を以て、その解決を計ることが必要であるか、又は、そのおそれのある事件をいうと解するのが相当である(最一小判昭和53年3月15日 民集32巻2号314頁)。

    ●交渉において解決しなければならない法的紛議が生ずることがほぼ不可避である案件(最一小決平成22年7月20日 刑集64巻5号793頁)。

    【高裁】
    弁護士法72条の「その他一般の法律事件」とは、同条に列挙された事件(訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求など、行政庁に対する不服申立手続等)と同視し得る程度に法律上の権利義務に関し争いや疑義があり、又は、新たな権利義務関係が発生する事件をいうと解するのが相当である(広島高判平成27年9月2日 判例タイムズ1432号143頁)。

    【地裁】
    ●法的紛争事件説:弁護士法七二条にいう「法律事件」とは、同条に例示された訴訟事件、非訟事件、審査請求等の如く、現に法的紛議が存し、又は権利義務や事実関係について当事者間に法的主張の対立があり、法的な紛争解決を必要とすると認められる事件をいうと解するのが相当である(東京地判平成5年4月22日 判例タイムズ827号196頁)。

    ●紛争性成熟説:弁護士法第七十二条にいう「法律事件」とは、同条に列記されている訴訟事件、非訟事件、審査請求、異議申立て、再審査請求等、公の機関が関与して法律上の権利義務を確定し、またはこれに変動を及ぼす手続の対象となっている事件そのもの、およびこれらと同列に列挙されている訴訟事件その他の具体的例示に準ずる程度に法律上の権利義務に関して争いがあり、あるいは疑義を有するものであること、換言すれば「事件」というにふさわしい程度に争いが成熟したものであることを要するものと解するのが相当である(札幌地判昭和45年4月24日 判例タイムズ251号305頁)。

    ●簡易少額説:紛争の実体・態様に照らし、一般人がこれに当面しても通常弁護士を依頼して処理することを考えられないような簡易少額な民事法律事件は、たとえこれについて法律上の知識を要する側面があるとしても、同条にいう法律事件には含まれないものと解するのが相当である(札幌地判昭和46年2月23日 昭和43年(わ)第584号)。

    ◆事件性不要説

    【日本弁護士連合会】
    日本弁護士連合会は「条解弁護士法 第4版」 日本弁護士連合会調査室 弘文堂 2007年の615頁で、弁護士法第3条の法律事務と、ほぼ同じとする見解を示しています。

    【高裁】
    同条例示の事件以外の、権利義務に関し争があり若しくは権利義務に関し疑義があり又は新たな権利義務関係の発生する案件を指し、右規定にいわゆる「その他の法律事務」とは、同条例示の事務以外の、法律上の効果を発生変更する事項の処理を指すものと解すべきである(東京高判昭和39年9月29日、大阪高判昭和43年2月19日、東京高判平成7年11月29日、大阪高判平成26年6月12日など)といった高裁の判例が若干あります。
  • ■ 次のとおりです。

    ■<行政書士法>

    ●第1条の3(業務)
    行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。
    2 行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。

    ○「官公署」とは「国、地方公共団体およびその他の公の団体の諸機関の総称」をいい、代表的なところとして、省庁・都道府県庁・市町村役場・警察署・裁判所・法務局・労働基準監督署・保健所・出入国在留管理局などがある。
    つまり、裁判所も含まれているが、個別法で除外されていると、行政書士は提出する書類の作成ができないことになります。
    この「官公署」を最初から行政官庁のみとする解釈は条文上にも規定がなく誤りと言えます。

    ○行政書士法第1条の3第1項の規定で、行政書士の業務は次のとおり。
    1 行政書士は
    2 他人の依頼を受けて
    3 報酬を得て
    4 次の業務をする
    ・官公署に提出する書類を作成すること
    ・権利義務に関する書類を作成すること
    ・事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成すること
    ※上記3つの書類は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものも含まれる。

    ○行政書士法第1条の3第2項の規定で、業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。

    ●第1条の4(業務)
    行政書士は、前条に規定する業務のほか、他人の依頼を受け報酬を得て、次に掲げる事務を業とすることができる。
    ただし、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない。
    一 前条の規定により行政書士が作成することができる官公署に提出する書類を官公署に提出する手続及び当該官公署に提出する書類に係る許認可等(行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第三号に規定する許認可等及び当該書類の受理をいう。次号において同じ。)に関して行われる聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において当該官公署に対してする行為(弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第七十二条に規定する法律事件に関する法律事務に該当するものを除く。)について代理すること。
    二 前条の規定により行政書士が作成することができる官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について代理し、及びその手続について官公署に提出する書類を作成すること。
    三 前条の規定により行政書士が作成することができる契約その他に関する書類を代理人として作成すること。
    四 前条の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること。
    2 前項第二号に掲げる業務は、当該業務について日本行政書士会連合会がその会則で定めるところにより実施する研修の課程を修了した行政書士(以下「特定行政書士」という。)に限り、行うことができる。

    ○行政書士法第1条の4第1項の規定で、次の事務も業とすることができる。

    1 行政書士は
    2 他人の依頼を受けて
    3 報酬を得て
    4 次の事務も業務とできる

    1号
    ・行政書士が作成することができる官公署に提出する書類を官公署に提出する手続について代理すること。
    ・行政書士が作成することができる官公署に提出する書類に係る許認可等と受理に関して行われる意見陳述のための手続(例として、聴聞、弁明の機会の付与の手続)において当該官公署に対してする行為(弁護士法第72条に規定する法律事件に関する法律事務に該当するものを除く。)について代理すること。

    2号
    ・行政書士が作成することができる官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について代理すること。
    ・行政書士が作成することができる官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について官公署に提出する書類を作成すること。

    3号
    ・行政書士が作成することができる契約その他に関する書類を代理人として作成すること。

    4号
    ・行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること。

    ※上記の書類は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものも含まれる。

    ○2号業務に関しては行政書士法第1条の4第2項の規定で、特定行政書士に限られる。

    ○ただし、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない。

    【総務省】
    「詳解 行政書士法第5次改訂版」、地方自治制度研究会編、ぎょうせい、令和6年3月25日発行の57頁に、行政書士法を所管する総務省の公権解釈の内容が下記のとおり記載されています。

    総務省自治行政局行政課の二瓶博昭氏の平成13年9月号掲載の論文「地方自治」第646号、行政書士法の一部改正について、地方自治制度研究会、平成13年9月5日発行の92から96頁で、「ここでいう「代理人として」とは、契約等についての代理人としての意であり、直接契約代理を行政書士の業務として位置づけるものではないが、行政書士が業務として契約代理を行い得るとの意味を含むものであると解される。」という解釈を示しています。
    「またこの規定により、行政書士は契約書に代理人として署名し、契約文言の修正等を行うことができることとなる。」という解釈を示しています。

    【学説】
    東京都立大学法学部卒の行政法学者で東京都立大学名誉教授の兼子仁博士も「行政書士法コンメンタール新15版」、兼子仁、北樹出版、令和7年10月20日発行の50から51頁で、「本号の“法定”業務は上記の契約書文言の代理確定という範囲であるが、法定外業務としては本号の規定付帯的に、“契約締結代理”が合法的な行政書士業務たりうる」という解釈を示しています。
  • ■ 次のとおりです。

    「詳解 行政書士法第5次改訂版」、地方自治制度研究会編、ぎょうせい、令和6年3月25日発行の57頁
    「地方自治」第646号、行政書士法の一部改正について、地方自治制度研究会、平成13年9月5日発行の92から96頁

    行政書士法の一部改正について
    二瓶博昭(総務省自治行政局行政課)

    一 はじめに
    行政書士法の一部を改正する法律(平成一三年法律第七七号。以下「改正法」という。)が本年六月二二日に成立し、同年六月二七日に公布された。
    本法は、平成一四年七月一日から施行されることとなっている。

    行政書士法は、その制定および数次にわたる改正の多くは議員立法により行われてきた経緯があり、今回の改正についても、議員立法により行われたものである。
    すなわち、本年四月一〇日、自由民主党政務調査会の総務部会において改正法案が了承された後、各党間の調整を経て、六月五日に衆議院総務委員会委員長提案として国会に提出され、六月七日に衆議院本会議で賛成多数により可決、六月二一日に参議院総務委員会で可決、翌六月二二日に参議院本会議で賛成多数により可決・成立した。

    今回の改正は、行政に関する手続の円滑な実施および国民の利便向上の要請への的確な対応を図るため、目的規定を整備し、行政書士が作成することができる書類に係る官公署への提出手続を代理することおよび行政書士が作成することができる契約その他の書類を代理人として作成すること等の業務を行政書士の業務として明確化するとともに、日本行政書士会連合会が行政書士の登録をしたときに行政書士証票を交付するものとすることを内容とするものである。

    以下、本改正の主要な内容について説明することにする。
    なお、本文中意見にわたる部分は、筆者の私見であることを予めお断りしておく。

    二 主な改正内容
    (1) 目的規定の整備
    改正の第一点は、行政書士法の目的規定を整備したことである。
    すなわち、行政書士法は「行政書士の制度を定め、その業務の適正を関ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて、国民の利便に資することを目的とする」こととされたものである(改正後の行政書士法(以下「新法」という。)第一条)。

    行政書士は、官公署に提出する書類の作成等のみならず、私人間の権利義務や事実証明に関する書類の作成についても、その業務範囲とするところである。

    しかし、改正前の行政書士法(以下「旧法」という。)第一条では「行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、国民の利便に資することを目的とする」とされており、この規定のままでは「行政に関する手続の円滑な実施に寄与し」の部分のみに着目して解釈した場合、行政書士法第一条の二との関係で、ともすれば本条が「官公署に提出する書類」に過度に重点が置かれており、したがって、行政書士の業務のうち「権利義務または事実証明に関する書類」を作成することば行政書士法の目的を逸脱しているのではないか、との誤解を招く可能性があった。

    このため、新法第一条においては、「あわせて」と記載することにより、行政書士法は「行政に関する手続の円滑な実施に寄与」することとあわせて、「国民の利便に資すること」を目的としていることをあらためて明確化したものである。

    つまりこの規定の整備は、私人間の権利義務や事実証明に関する書類の作成についても、行政書士が大きな役割を担っていることをあらためて明示したものといえる。

    (2) 業務の明確化
    改正の第二占は、行政書士が作成することができる書類の官公署への提出手続について代理すること、および行政書士が作成することができる契約その他に関する書類を代理人として作成することが、新たに行政書士の業務として位置づけられたことである(新法第一条の三)。

    旧法では、行政書士は、第一条の二において、官公署に提出する書類その他の権利義務又は事実証明に関する書類を作成することができると規定されるとともに、第一条の三において、官公署に提出する書類の提出手続の代行及び当該書類の作成に関する相談に応ずることができることとされていた。

    今回の改正では、第一条の二に規定する業務については変更はなく、第一条の三において、他人の依頼を受け報酬を得て、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項を除き、次の各号に掲げる事務を業とすることができる朝こととされたところである。

    以下、新法第一条の三の各号の内容について説明する。
    ① 行政書士が作成することができる書類を官公署に提出する手続について代理すること(新法第一条の三第一号)
    旧法第一条の三においては、官公署に提出する書類の提出手続の代行及び当該書類の作成に関する相談について規定されていたが、このうち書類の提出手続の代行に関しては、許認可申請や届出の書類を依頼人に代わって官公署に提出する際に、窓口において書類の不備等があった場合、あくまで提出手続を代って行う「使者」としての行政書士は、依頼人の意思を確認しなければ訂正をすることができないものとされてきた。

    しかし、依頼人にとっても、このような手順を踏むことは非常に煩雑であり、円滑な手続に支障があることから、従来より許認可申請や届出等の手続業務について、代理権を付与することが求められてきたものである。

    そこで、今回の改正において、行政書士が作成することができる書類の官公署への提出手続について代理することができることとされたものである。

    この規定により、行政書士は許認可申請、届出等の手続について代理する場合には、自ら代理人として提出書類の訂正等を行うことができることとなるものであり、行政に関する手続きの円滑な実施が促進されることが期待されるところである。

    ② 行政書士が作成することができる契約その他の書類を代理人として作成すること(新法第一条の三第二号)
    本号の業務については、今回の改正において新たに規定されたもので、行政書士が代理人として契約その他の書類を作成することができることとしたものである。

    ここでいう「代理人として」とは、契約等についての代理人としての意であり、直接契約代理を行政書士の業務として位置づけるものではないが、行政書士が業務として契約代理を行い得るとの意味を含むものであると解される。

    またこの規定により、行政書士は契約書に代理人として署名し、契約文言の修正等を行うことができることとなる。

    なお、本号に規定する業務は、行政書士でない者でも行うことができる非独占業務として新たに位置づけられたが、今回の改正では、第一条の二および第一九条の規定については何ら改正されていないところであり、第一条の九に規定する業務については、従来どおり行政書士の独占業務として位置づけられている。

    したがって、これまでの独占業務が非独占業務となることはないものと解される。

    ③ 行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること(新法第一条の三第三号)
    この業務については、旧法第一条の三においても行政書士の業務として規定されていたものであり、従来どおり、第一条の二の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について、相談に応ずることができることとしたものである。

    (3) 行政書士証票の導入について
    改正の第三点は、行政書士証票の導入に関することである。
    従来の規定では、日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を行ったとき、申請者に対し書面による通知を行うとともに、日本行政書上会連合会会則で規定する行政書士登録証を本人に交付することとされていた。

    しかし、この行政書士登録証は行政書士名簿に登録されたことを証明するものにすぎず、行政書士の資格証明をするものではないため、例えば行政書士が官公署に書類の提出手続を行う際、行政書士であることの身分証明書の提示を求められたときに、提示できないという不都合が生じていた。

    そこでこのような問題を解消するために、日本行政書士会連合会は行政書士の登録をしたときには、行政書士証票の交付をしなければならないこととしたものである(新法第六条の二第四号)。

    一方、行政書士の登録が抹消されたとき、又は行政書士が第一四条第一項の規定により業務の停止処分を受けた場合には、その者、その法定代理人又はその相続人は、遅滞なく、行政書士証票を日本行政書士会連合会に返還しなければならないこととされた(新法第七条の二第一項)。

    さらに、第一四条第一項の規定により行政書士の業務の停止処分を受け、行政書士証票を返還した行政書士が、行政書士の業務を行うことができることとなったときは、その申請があれば、日本行政書士会連合会は、行政書士証票をその者に再交付しなければならないこととされた(新法第七条の二第二項)。

    なお、行政書士証票に関し必要な事項については、日本行政書士会連合会の会則で定めることとされている(新法第七条の三)。

    (4) その他
    前述のとおり、改正法はすでに平成一三年六月二七日に公布されているが、施行日は平成一四年七月一日とされている。これは、改正に伴って必要な所定の準備、特に、行政書士証票の導入にあたっては、日本行政書士会連合会の会則等について規定の整備等を行う必要があることから、所要の準備期間を設けたものである。

    なお、附則の第二条において、改正法の施行について必要な経過措置が規定されている。すなわち、行政書士証票の交付にあたり、改正法の施行の際、現に行政書士法第一四条第一項の規定により業務の停止処分を受けている行政書士に対しては、当該行政書士が行政書士の業務を行うことができることとなる前に行政書士証票を交付してはならないとされている。

    三 おわりに
    以上が改正法の内容であるが、行政書士、行政書士会および日本行政書士会連合会の関係者のみならず、行政書士制度の運用に携わる多くの関係者が、今回の改正の趣旨を十分に理解され、御協力いただくことにより、改正法の円滑な運用が回られることを強く期待するところである。
  • ■ 次のとおりです。

    「行政書士法コンメンタール新15版」、兼子仁、北樹出版、令和7年10月20日発行の50から51頁

    契約書類の「代理人」作成と“契約代理”業務

    1) 2001(平成13)年の本条旧二号追加改正で、行政書士が作成できる「契約その他に関する書類を代理人として作成すること」と書かれたことは、契約書など民事書類の作成という独占業務を改めて活性化させ、民事契約分野の行政書士業務を行政手続分野と並べて主要なものとなしうる効果をも期待されているようである。

    ただし、本号の規定振りはあくまで契約書の代理人作成という書類作成に事寄せた書き方であって、それが立案プロセスで日弁連の了解を得られた成果だということなので(保岡興治衆議院議員「改正行政書士法と今後の展望」日本行政2002年2月号9頁)、解釈問題が大いに残されたことはやむをえまい。

    まず、契約書類の代理人作成は文字どおりには多分に権利義務書類の作成にほかならず、本法1条の2の独占業務であるため、その意味では本法1条の3旧二号が非独占であることから非行政書士の営業を合法ならしめることはないものと解される。

    2) 契約書等を「代理人として作成する」こと自体は事実行為を指し、民法99条1項が「代理」は「意思表示」について効果を示すとしているところから、行政書士が契約文言の修正記載や代理人署名をなしうる点に、依頼者本人に代わって契約書文言における意思表示内容の確定を任されているものと解される。

    しかしそれを超えて、合意形成にいたる契約締結上の代理業務はどうかに関しては、所管官庁筋の解釈が、本号は「直接契約代理を行政書士の業務として位置づけるものではないが、行政書士が業務として契約代理を行い得るとの意味を含むものである」と公示されている(詳解57頁、二瓶博昭「行政書士法の一部改正について」地方自治2001年9月号95頁)。

    その趣旨は、本号の“法定”業務は上記の契約書文言の代理確定という範囲であるが、法定外業務としては本号の規定付帯的に、“契約締結代理”が合法的な行政書士業務たりうる、ということと理解できよう。(ほぼ同旨、阿部・未来像18頁)。

    もっとも、民事法関係の代理業務に関しては、後述する弁護士法72条にいう法的紛争の「法律事件」における代理は行政書士業務たりえないとの限界を十分に意識して解釈しなければならない。

    たとえば交通事故示談にあって、加害者側が事故責任を頑なに否認しているのに対して、代理人として責任追及的に交渉し賠償金を一方的に請求することは、裁判所での民事紛争「調停」(民事調停法2条、33条の2)の代理と同質的なので弁護士業務に属しよう。

    それに対し事故責任を結局自認する加害者と過失割合や賠償金額等の“話合い・協議”を被害者から受任した範囲で代理し、合意の示談書をまとめて自賠責保険支払い請求につなげることは、行政書士の合法的な契約締結代理業務に当ろう。

    また、遺産分割協議においても、相続人間に調停・訴訟の因をなす紛争状態があれば行政書士は代理介入できないが、助言説得をふくめて相続人間の合意形成をリードし、分割協議をまとめる代理行為は合法であって(同旨、東京地判平5・4・22判例タイムズ829号227頁)、そうした場合、両当事者や複数当事者の代理を務めて契約書・協議書を作成することも民法108条の双方代理禁止に触れないものとも解されよう。

    なお、内容証明郵便の代理送付の可否は、文書内容による。
  • ■ 次のとおりです。

    行政書士改正を受けて急きょ「論点特集」として平成13年7月号から10月号にかけて「行政書士とうきょう」に掲載された記事である。
    (筆者の個人的見解ではなく広報部として掲載している)

    「行政書士とうきょう」平成13年7月号
    論点特集
    改正行政書士法の解説とこれからの行政書士業務(1)
    戸口 勤

    はじめに
    先ず、初めに日政連、日行連及び東京会並びに賛成して頂いた各単位会の執行部の皆様に心から感謝の意を表したい。
    規制緩和の嵐の中でこれだけの改正を良く達成させたと思う。
    21世紀元年は、「行政書士制度の再構築元年」と呼べるのではないだろうか。

    改正法成立と今後について
    代理権を獲得するために具体的な活動があったのは昭和55年の法改正の時であったと記憶している。
    その当時の法改正で、「提出手続き代理権」を獲得できず「提出手続き代行権」と「書類作成相談業務」が追加された。
    爾来、幾たびか代理権獲得のための活動を続けてきたが、特に資格制度にはなんら関係の無いはずの自動車関係団体の反対があった事は会員諸氏の知るところである。

    今回は、昨年の弁理士法改正にあたっての関係省庁、自民党関係部会、関係団体と行政書士会との合意確認事項を受けての改正であった。
    弁理士法改正から2年以内に行政書士法を改正するとの当該合意があったのでタイムリミットが迫っての改正であり、司法制度改革と規制緩和の流れの中で20年来の悲願であった代理権の獲得が劇的に達成されたのである。
    この「代理権」獲得の法改正が達成された事の意味するところは、行政書士のみならず利便性を求める国民の勝利だと思う。
    業界団体のエゴは通用しない時代が到来した証でもあるからである。

    今後は、行政書士法の解釈を国民に周知し、国民の為の行政書士制度として整備を図らねばならない。
    現執行部及び会員の熱意で得た代理権を実務の上から行使して行く事は、私たち会員の務めと思う。

    法律の効果
    「行政書士法の一部を改正する法律案」は原案通りの成立につき、改正条文は、「行政書士とうきょう」5月号56ページを参照されたい。

    第1条(目的)の改正は、「寄与し」の下に「、あわせて」を加えるだけの事のように思えるが、これは非常に重要な改正なのである。
    それは後述の第1条の3第2号の「契約代理業務」(民間人と民間人との契約を代理するので略して、「民民代理」と言われる。)の規定を創設することを受けての改正である。

    旧法の規定では「・・行政の円滑な実施に寄与・・(することに困って)・・国民の利便に資する・・」のであったが、「民民代理」は「行政の円滑実施に寄与」する事と「国民の利便に資する」事の2つの柱にする必要があり、そのための改正と解することができる。

    次に、第1条の3の改正であるが、大幅に改正され代理権が法文に明記された。
    今回の改正の目的について、衆議院法制局では、行政書士制度の明確化・・と説明しているが、その意味するところは、代理権の創設である。
    第1号が、「提出手続き代行」から「提出手続き代理」に改正された事で、日々の実際の業務の中にあって、許認可申請手続きが変わる訳ではない。

    しかし、代理の語句が法文中に入った事で代行業者から代理する法律家に成った事は大きな改正と言わざるを得ない。
    特に第2号の代理人の意味は大きい。
    契約締結代理業務はここに規定された。
    第2号の文言中、契約書等を代理して作成するのではなく、代理人として作成すると規定した。
    この「人」の1字の重みを理解しなければならない。
    詳しくは次回に譲る事にする。

    「行政書士とうきょう」平成13年8月号
    論点特集
    改正行政書士法の解説とこれからの行政書士業務(2)
    戸口 勤

    なぜ代理なのか=(第1条の3第1号の代理)
    ここで、代理と代行の意味を再確認したい。
    本号の代理は、民民代理の本条第2号との代理とは少し概念を異にし、純然たる公法上の代理(行政機関から行政機関に対する委任等による代理)とも概念を異にし別に論じなければならない。
    本号の代理は、行政庁に対して申請人が何かの利益、効果等を求める為の代理である。
    ここに意思表示の合致は見られないが、法行為である事に変わりが無い。
    しかし、私法である民法上の代理理論をそのまま公法上の代理制度に適用する事はできないのは勿論だが、法行為を本人に代わって行う観点においては類似性が見られる。

    本号の代理は、行政手続上の代理であるので準公法上の代理とも考えられるが、申請人である本人の申請意思に基づき行政書士が代理人として「提出手続代理」行為を行なう点で民法上の代理の法理論を一部的に類推適用でき得ると解釈する。

    従って、代理とは、代理人の法行為によって、本人が直接にその法律効果を取得する事であるとここでは一応に定義する。
    それに対して、代行とは、事実行為を本人に代わって行なう事であり、代行者(使者)は、本人に代わって法行為や意思表示を行なうことができない。

    最応に広く表現をすれば、代理と代行は、法行為(以下法律行為を含む)を本人に代わって行なうか、事実行為を本人に代わって行なうかの相違である。

    法行為を本人に代わって行なう事を業をする者を法律家と言う。
    従って、改正前の行政書士法には、代理の規定が無いので、厳密に言えば行政書士は法律家とは言えなかった事になる。
    行政書士は、改正行政書士法が成立し明年7月1日の施行によって、初めて法律家として、国家から認知を受けたと言えるのである。

    本号の代理は、「意思代理ではなく事実行為の代理である」との説もあるが、「事実行為の代理」と言う概念は法解釈上で疑問が残る。
    代理と代行の概念的区別が不明確になるからである。

    提出手続代理行為は「事実行為」ではなく申請に関する意思表示の一種(受理、許可等の効果を求める一方行為)と解するのが相当であろう。
    いずれ総務省の解説があるのでそれを待ちたい。

    実務上から見た代理
    では、「提出手続代理」と「手続代理」との相違はどうであろうか。
    「・・提出・・」と限定している前者の方が後者より狭い概念と言えるが、日々の業務においてはまったく同一と解しても間違いではない。

    この1号の代理業務のみでは、字句の訂正、補正は行ない得るが、提出書類の内容変更まではする事が出来ない。
    ただし、第1条の2の書類作成業務について、依頼者から「一式包括作成委任」を受任すれば提出書類の内容変更までをすることが出来ると解することが出来る。

    従って、書類作成業務と提出手続代理業務とを同時に委任を受け依頼されるのが通常なので、その二つの業務を受任する事によって、「提出手続代理」が結果的には「手続代理」と同一の業務になりまったく差異が無くなる。

    改正行政書士法も、この事を前提とし「・・提出する手続きを代理する」と規定したと解する事が出来る。
    法案作成にあたっての日行連、日政連の未来を見据えた努力がうかがえる。

    「提出手続代理業務」には罰則規定がないので誰でも提出するだけであるのなら行なうことができる。
    但し、報酬を得て書類作成を行えば行政書士法違反である。
    「提出代理業務」を報酬を得て、「書類作成業務」を無報酬で行ったらどうであろうか。
    脱法行為として、当然行政書士法違反になる。
    次回は、弁護士法との関係、民民代理について論及したい。

    「行政書士とうきょう」平成13年9月号
    論点特集
    改正行政書士法の解説とこれからの行政書士業務(3)
    戸口 勤

    第一条の三第2号の代理
    第2号の代理は、第1号の代理とは少し概念を異にする私法上の代理であり、第2号の代理は、当事者間における「意思の合致」を得る為の代理が中心である。

    第2号は、「書類を代理して作成する」と言う概念はあり得ないので、「代理して作成する」ではなく「・・代理人として作成する・・」と規定され、「人」の一文字が入ったことは画期的改正であり重要な意味が存在する。
    第2号の代理は「契約締結代理業務」が前提として存在し、その代理人として契約書を作成する意味であると解する事ができるからである。

    「契約締結代理」「契約相談」が新たな行政書士業務となったのである。
    今でも、「同じ業務を取り扱っている」と主張する行政書士もいる。
    しかし、法文に規定され行政書士の法定業務とされた事は評価すべきである。
    取り扱っても違法でない事と業務は、行政書士賠償責任保険の担保範囲にもなりうる。

    改正反対の根拠はなにか
    行政書士法改正反対者の考え方は、第1号とこの第2号代理を独占業務にすべきであると主張した。
    しかし、弁護士法第72条は「争訟性の有る法律事務」に限定すべきであると主張し、「契約締結代理業務」は「争訟性の無い法律事務」で弁護士の独占業務では無いとして第2号の行政書士業務に取り込んだ。
    それを行政書士の独占業務にする理由づけには矛盾がある。

    且つ、司法制度改革の中で、関係省庁、最高裁等の立会いの下に「弁護士の独占業務は『争訟性の有る法律業務』に限られる」と確認された事も行政書士にとっての大きな勝利である。
    代理業務を行政書士の独占業務とする事は、規制緩和の趨勢の中、時代に逆行する団体エゴでしかない。
    行政書士の独占業務は、第1条の2の「書類作成業務」で充分に余りある。

    争訟性の有る法律事務(弁護士との業務)
    次に示談書と示談交渉についてであるが、示談書の作成は、一見「争訟性の有る法律事務」に思いがちである。
    しかし、示談書は、紛争の結果締結をするものであり、新たな紛争を生じさせない、紛争が再発しない様にする為の合意書である。
    そこには紛争の終焉が有り、示談書は「争訟性の無い法律事務」と解する事ができる。
    従って、示談書の作成を「民民」の業務範囲をして大いに取り扱うべきである。
    示談交渉は、「争訟性の有る法律事務」であり報酬を得る目的で行う事は弁護士の独占業務であろうが、国民の利便性を考えた場合、簡易裁判所の事物管轄と同額(少額)の示談交渉は行政書士が取り扱うべきであり、今後の課題として検討の要するところである。

    下級審の判決では少額の示談交渉は非弁活動に当たらないとするものもあるが高等裁判所で取り消されている。(非弁活動=弁護士法72条違反のことを言います)

    紛争の内在する内容証明郵便を代理人として発すれば非弁活動になる。
    非弁活動の法律行為は無効であり、本人の追認が有っても有効にはならないので注意を要する。
    しかし、争訟性のある法律事務(内容証明等)であっても、書類作成として取り扱えば正当な行政書士業務と解する。

    まとめ
    私法上の代理が法文に規定された士業は、行政書士、弁護士、弁理士の3資格のみであって税理士、司法書士、社会保険労務士の士業法にはその規定が無い。
    そのすばらしさを知る時、法律家としての認識と責任の重さを感ぜざるを得ない。
    同時に、会員一人一人が研鑽を積み、常に国民の利便性並びに公益的責務を意識し、そのニーズに応えなければならない使命を日々痛感する。

    「行政書士とうきょう」平成13年10月号
    論点特集
    改正行政書士法の解説とこれからの行政書士業務(4)
    戸口 勤

    追補として、これからの行政書士の業務と責務について論及する。

    具体的な提出手続代理業務を進展させる為に
    提出手続代理権の獲得によって、行政庁の対応がどのように変わって行くであろうか。
    今回の改正の目的は「行政書士業務の明確化」にある。
    その事を踏まえると、殆ど行政手続そのものは変わりが無く従来通りのようにも思えるが、「代行」から「代理」へ文言が改正され、まったく同じ取り扱いと言いう事は法的にあり得ない。
    法律は、解釈に依ってかなり適用、運用が変わるため各行政庁の適正な改正行政書士法の解釈を期待する。
    具体的な手続きに於いては、誤字、脱字等の軽微な訂正は行政書士の職印で可とされなければならない。
    また、許可書等の受領する事が出来ると解する。
    然じて、許可書の交付が郵送制度による場合は、行政書士も受領し得ない。
    何故ならば、本人に受領権限が無い行為を行政書士に委任する事が出来ないからである。

    何れにしても、行政書士ひとり一人の意識を行政庁に対する対応が行政庁を動かし、結果的に、国民の為の理想の提出手続制度へと確立されて行くのである。

    急がれる行政書士事務所法人化への法改正
    おりしも、先般の通常国会で弁護士、弁理士、税理士事務所の法人化の法案が成立した。
    司法書士、社会保険労務士、不動産鑑定士の各士業会も事務所法人化の法改正に向けて準備が進められている。
    代理権の獲得が、士業界で最後に成ってしまった事を教訓として、行政書士事務所法人化の為の法改正を急がねばならない。

    士業事務所法人化の要請は、①事務所経営の規模拡大による安定化、近代化と②多数の行政書士による継続性、透明性のある事務所経営、事件処理並びに③法律、税務、行政手続等の複雑専門化等に対応する為であり、④国民ニーズの多様化に対応し、引いては国民の利便性こそがその目的である。
    国際化、多様化の中で弁護士も、民事、刑事、家事の専門分野だけでは到底対応できなくなり、その事件の専門性を必要とされる様になった。
    税理士も同じく税制度の専門化、高度化により一人の税理士のみでは対応が難しくなってきた。
    他の士業も法人化の要請理由とそのニーズは同じであるが、行政書士こそが、業務の専門性が求められ、守備範囲の広さでは士業の中で群をぬく。

    行政書士制度は、「行政の専門家である行政官」と「『素人である国民』の代理人である専門家行政書士」とが対等に行政手続を進める事によって、行政手続の円滑と適正な運用を国民に対して保障している。
    すなわち、行政書士制度は、国家の国民に対する「申請権の保障」の制度であると考えられている。
    従って、国民に「申請権を保障」する為には、行政書士は、業務の専門性、継続性そして業務の透明性までも強く要求されるのであろし、それらを強く求められれば事務所の法人化は当然の帰結となる。
    その観点からも、行政書士は、事務所法人化の法改正を急がなければならない。

    ADR=裁判外紛争処理制度への責務
    現在の裁判外紛争処理制度は、直接に紛争処理を目的とした「建設紛争審査会」「交通事故紛争処理センター」があり、弁護士会、弁理士会の共同で設立した「工業所有権仲裁センター」等がある。
    それを利用するためには、数ヶ月前から予約が必要で、急を要する解決には利用できない。
    その他に、消費者相談事業活動の一環として、紛争処理を取り扱う「国民生活センター」「消費者センター」等がある。
    弁護士会や司法書士会はボランティアで相談事業を取り扱っているが、当事者双方が合意しなければ法的効果が無い点で積極的な解決制度とは言えない。
    司法制度改革審議会において、ADRに隣接法律専門職(士業)をどの様に活用するかが課題を成っている。
    行政書士は、今回の法改正で「契約締結代理」「契約交渉代理」等の業務が法定業務とされた。
    それにより、行政書士は当然に法律家に名実共に成ったのであるから、ADRに積極的に活用されなければならない。
    その形態は、業務としてでもボランティアとしてでも良いと考える。
    国民の利用しやすい多様な解決手段としてのADRの実現に、行政書士は進んで協力する責務がある。

    会計調査人制度への行政書士の役割
    法務省で現在「会計調査人」制度を検討中である。
    行政書士が会計業務を取り扱う事は広く知られていない。
    財務諸表は、主に貸借対照表と損益計算書とに別れるが、貸借対照表は、財政状態と言う事実を証する書面であり、損益計算書は、経営成績と言う事実を証する書面である。
    従って、財務諸表は、事実証明に関する書類であり、その作成は行政書士の主たる業務である。

    行政書士の会計業務は、公認会計士や税理士における会計業務とは本質を異にしている。
    公認会計士と税理士の両資格の会計業務の中には、財務諸表の作成は包含されている。
    行政書士の会計業務は、財務諸表を作成する為の手段としての会計業務であり、財務諸表に重点が置かれている事に特徴を見ることができる。
    それは、事実証明を内在していると考える事ができる。
    会計調査人制度のこれからの実務上の問題として、公認会計士や税理士が作成した財務諸表を自らが会計調査する事には疑問が残る。
    行政書士こそが、第三者として事実証明の専門家として会計調査を担当すべきと考えるが如何であろう。
    会計調査とは、会計事実又は真実を証明する事に他ならないのではないだろうか。

    許認可申請は、財務諸表の添付を求められる事が多い。
    財務諸表の分析が出来なくては行政書士は務まらない。
    それだけ、行政書士業務は財務諸表と切っても切れない関係にある。
    行政書士が、会計の専門家として社会的に認知されない事は、行政書士自身の自覚と啓蒙が不足しているからだと思うのである。
    毎日の様に、法に基づく財務諸表の組み替えをしているのが現実の行政書士の姿である。
    自身を持って会計の専門家を自負しなければならない。
    行政書士が中心に成って設立した会計学会が全国に2つある。
    それらの学会は、東京と福岡にそれぞれ事務所を置く。

    ワン・ストップ・サービス実現への行政書士の社会的責務
    「ワン・ストップ・サービス」の語源は流通業界の「ワン・ストップ・ショッピング」にある。
    百貨店、スーパー等の量販店は、早くから「ワン・ストップ・ショッピング」を指向し、消費者のニーズに対応すべく品そろえを充実され続々と出店させた。
    そこには、消費者の利便性を常に考えてきた流通業界の姿勢が見られた。
    しかし、これまで士業界は、業界を厳しく解釈し、職域の確保を優先させ、国民の利便性は二の次であった。

    ここに来て、司法制度改革審議会の中で、「ワン・ストップ・サービス」が呼ばれ、「経済法律総合事務所」制度が提案されている。
    しかし、当該事務所を数多く作らなければ意味がない。
    事務所内に資格士業者を一同に会する制度を創設しても「ワン・ストップ・サービス」は現実のものとはならない。
    独立を志向した資格士業者の多くが総合事務所に参加するとは考えにくく「ワン・ストップ・サービス」は、まれな事務所となってしまう可能性があるからである。

    そこで、「ワン・ストップ・サービス」を現実のものとする為には、現行制度をできるだけ堅持しつつ、前掲の①事務所の法人化はもとより、②他の士業事務所での当該資格士業者の事務処理を認める事と③士業者間におけるネットワークを組み、紹介精度を確立する事が必要であろう。

    行政書士は、弁護士以外の資格士業のルーツでもあるのであるから、「ワン・ストップ・サービス」の窓口としての役割に適任であり、責務でもあろう。
    他に資格士業制度は、主に税務署、登記所、特許庁等に限定される事が行政書士制度との大きな相違点である。行政書士は他の士業者の取り扱わない全ての行政庁を対象とした行政手続についての業務をなす事が出来る事が、「ワン・ストップ・サービス」の窓口担当士業者に適任の所以である。
    資格士業者同士で、業務の問題を考えている時ではない。
    専門は専門として認め合い、各士業者がネットワークを組み、いかに国民のニーズに対応して行けるかに、それぞれの制度の存亡が掛かっている。
  • ■ 次のとおりです。

    司法制度改革審議会 第46回会議議事概要

    1 日時 平成13年2月2日(金) 13:30~17:00
    2 場所 司法制度改革審議会審議室
    3 出席者

    (委員、敬称略)
    佐藤幸治会長、竹下守夫会長代理、石井宏治、北村敬子、髙木 剛、中坊公平、藤田耕三、水原敏博、山本 勝、吉岡初子

    (事務局)
    樋渡利秋事務局長

    4 議題
    「弁護士の在り方」について
    -意見交換及びこれまでの意見交換の結果の整理(口頭)-

    5 会議経過
    (1) 議事に先立って、第44回会議において配付された日本弁護士連合会の意見書「弁護士のあり方について」(2001年1月23日付け)の「綱紀・懲戒手続をより透明化するための課題と方策」について、その趣旨をより明確化するため同連合会から提出を受けた「『弁護士のあり方について』(補充書)」(2001年2月1日付け)と題する文書が配付された。(別紙参照)

    (2) 弁護士倫理の強化と弁護士自治について、次のような意見交換が行われた。
    ○ 前々回の会議におけるヒアリングを通じて、日弁連が綱紀・懲戒制度の改革に前向きの姿勢であることは分かったが、さらに、改革のタイムスケジュールを策定する考えはあるのか、懲戒案件等の標準処理期間を定めるのか否か、綱紀・懲戒委員会の委員の人数をどの程度増やし、開催頻度をどの程度増やすこととするのかなどの点について、日弁連の考え方をお聴きしたい。

    ○ 綱紀・懲戒手続の迅速化のための抜本的な対策として、綱紀委員会及び懲戒委員会を弁護士会ごとにそれぞれ複数設けることとすべきである。

    ○ これまでの意見交換を踏まえ、次のような点については、大方の認識が一致したのではないか。

    ア.綱紀・懲戒手続の強化と同時に、依頼者等の利益保護の見地から、弁護士会の苦情処理を適正化。
    たとえば、苦情相談窓口の整備と一般への周知、苦情相談担当者の育成、苦情処理手続の適正・透明化、綱紀・懲戒手続等との連携強化。
    このほか、弁護過誤訴訟の容易化、弁護士賠償責任保険の普及。

    イ.弁護士会運営の透明化。たとえば、会務運営へ弁護士以外の者の関与の拡大。
    業務、財務等の情報公開の仕組みを整備。

    ウ.法曹養成段階での倫理教育、継続教育段階での倫理研修の強化。

    (3) 弁護士費用(報酬)の透明化・合理化について、次のような意見交換が行われた。
    ○ 現在の報酬規定は、一般人が見て、弁護士を依頼するとどの程度の費用がかかるのか、容易に見当が付くものとなっていない点に問題がある。
    例えば、交通事故の損害賠償請求なら幾ら、離婚の調停なら幾らというように、弁護士を依頼したことがない人でも一目見てすぐ分かるものにする必要がある。

    ○ 弁護士法が、単位弁護士会の会則において報酬規定を定めることとしているが、そもそも法律上そのように定める必要があるのか否かについて見直すことを含め、報酬規定を、より分かりやすい、実質的なガイドラインと言えるようなものとし、国民がそれを目安として安心して弁護士を依頼できるようにする必要がある。

    ○ 弁護士自治の考え方から出発して、単位弁護士会がその会則で自ら報酬の標準を定めることとし、その趣旨を法律上も明らかにしたという点で、この弁護士法の規定にも意味がある。

    ○ これまでの意見交換を踏まえ、次のような点については、大方の認識が一致したのではないか。

    ア.弁護士報酬について、利用者にとって目安がつきやすい制度とする見地から、透明化・合理化を図る。
    たとえば、個々の弁護士の報酬情報の開示・提供の強化、報酬契約書の義務化、依頼者に対する報酬説明義務等の徹底。

    イ.報酬に関し弁護士会が規定を策定する場合には、その策定過程を透明化。

    ウ.なお、弁護士会が報酬規定で目安となる標準額を定めること、弁護士法において「弁護士の報酬に関する標準を示す規定」が必要的会則事項とされていることについては、競争政策上の問題が指摘されていることを認識。

    (4) 隣接法律専門職種の活用、弁護士法第72条の見直しなどについて、次のような意見交換が行われた。
    ○ 弁護士過疎地域におけるその業務の実態などにかんがみ、国民に利用しやすい司法を実現する観点から、司法書士について、試験・研修などの担保措置を講じた上で、簡易裁判所における民事訴訟、調停及び和解の代理権を始め、家事審判、民事執行などの代理権を付与することとすべきではないか。

    ○ 事案が少額かつ単純であり、民事訴訟法上も裁判所の許可により弁護士でない者が代理人となり得ることとされている簡易裁判所における民事訴訟に限って、試験・研修等の能力担保を前提として、司法書士に代理権を認めることとすべきではないか。

    ○ 明治期以来の行政が司法を抑制する一環として、行政庁の監督下に置かれるものとして隣接法律専門職種が設けられてきたという経緯を無視して、ただ便利になるというだけの理由でそれらの職種に訴訟代理権を付与することを議論することは、当審議会が、そのような歴史的な経緯をも踏まえ、質・量ともに豊かな法曹を目指して法曹養成制度の在り方の見直しから議論を始め、その後の審議を積み重ねてきたことを考え併せると、当審議会の存在意義そのものを失わせかねない問題であると考える。
    このことは、何も弁護士の利益の保護ということではなく、国民の視点に立って、トラブルに巻き込まれ「藁をもすがる」思いとなっている訴訟等の当事者は、ともすれば非弁行為などの悪質な行為に釣り込まれやすく、悲惨な結果を招くこととなる場合が多いので、そのような行為の端緒を広げることにつながりかねない訴訟代理権の付与を安易に議論してよいのかという観点から言っている。

    ○ 隣接法律専門職種が生まれてきた歴史的な経緯は確かにあるが、当審議会に求められている国民に利用しやすい司法の実現という考え方に立てば、弁護士のアクセスの拡充が問題となっている。弁護士がいない地域の人々は困っており、実際に司法書士がこうした人々のニーズに応えているのであり、そのような実態はこれまでにも当審議会の調査審議において明らかにされてきた。
    何も突然に、隣接法律専門職種への代理権の付与が議論され出したのではない。
    また、弁護士は、その業務を奪われる訳ではなく、一定の事件に限って訴訟代理権を認められた司法書士と競争すればよいのであり、それこそが国民に利用しやすい司法の実現につながることだと思う。

    ○ 確かに、隣接法律専門職種の将来像をあまり掘り下げて議論していないかもしれないが、とはいえ弁護士過疎地のニーズに応える問題もあり、現実指向でそれらの職種への代理権付与の議論となっている。
    国民にとって「利用しやすい」とはどういうことかを今一度考えてみると、それには、安価、容易なアクセスなどの「使い易さ」の面と、機能が十分であるという「信頼性」の面があり、この両面からの検証が必要ではないか。

    ○ 弁護士過疎地域に司法書士がいて、国民にとって便利だからという理由だけで訴訟代理権を付与するという議論はおかしい。
    また、法曹人口が増大するまでの過渡的な措置として付与するというのも誤った議論であり、将来質・量ともに豊かな法曹が実現した後に、お互いに競争し合い淘汰されることによって、落ち着くべきところに落ち着くこととなればよいのではないか。

    ○ 隣接法律専門職種については、歴史的な背景や基本的な考え方など、難しい問題をはらんでいることを認識する必要があり、この課題について「便宜」という観点からのみ捉えて改革案を検討するべきではないこと。
    こうした問題については、濃淡の差はあれ各委員が十分に考えてきたことであり、中間報告の表現振りにはそのような思考過程が反映されていること。
    隣接法律専門職種に訴訟代理権などを付与することとする場合においては、試験・研修など信頼性の高い能力担保のための措置をどうするか、具体的な事件の範囲をどうするか等検討すべき課題が多く、本日の段階で確定的な結論を出せるものではないこと。
    などを共通の理解として認識した上で、次のような点については、大方の認識が一致したのではないか。

    ア.隣接法律専門職種については、その有する専門性を活用する見地から、
    (a)司法書士への簡裁での訴訟代理権の付与を前向きに検討し、その前提として、試験・研修など信頼性の高い能力担保措置を検討。
    なお、簡裁事件の具体的範囲等については検討の余地あり。

    (b)弁理士への特許等の侵害訴訟代理権(弁護士が訴訟代理人となっている事件に限る)の付与を前向きに検討し、その前提として、試験・研修など信頼性の高い能力担保措置を検討。

    (c)弁護士が訴訟代理人となっている事件について、税理士が税務訴訟で裁判所の許可なく補佐人となりうる、出廷陳述権を付与することを前向きに検討。

    (d)行政書士及び社会保険労務士など、その他の隣接法律専門職種についても、その専門性を訴訟の場で活用する必要性や相応の実績等が明らかになった将来において、出廷陳述など一定の範囲・態様の訴訟手続への関与の在り方を個別的に検討することも、今後の課題としては考えられる。

    (e)隣接法律専門職種のADRを含む訴訟手続外の法律事務への関与については、弁護士法第72条の見直しの一環として、職種毎に実態を踏まえて判断。その際、当該法律事務の性質と実情、各職種の業務内容・専門性やその実情、その固有の職務と法律事務との関連性、法律事務に専門性を活用する必要性等を踏まえ、その在り方を個別的に検討すべき。

    イ.企業法務等が行う法律事務の位置付けについては、更に検討が必要だが、少なくとも、司法試験合格後に民間等における一定の実務経験を経た者に対して法曹資格の付与を行うための具体的条件を含めた制度整備を前向きに検討。

    ウ.特任検事、副検事、簡裁判事の経験者の有する専門性の活用を前向きに検討。
    たとえば、少なくとも、特任検事へ法曹資格の付与を行うための制度整備を前向きに検討。

    エ.ワンストップ・サービス(総合法律経済事務所)実現のため、弁護士と隣接法律専門職種その他の専門資格者による協働を積極的に推進。
    このような見地から、収支共同型や相互雇用型等の形態などいわゆる異業種間共同事業については、国際的会計事務所との関係の在り方にも留意しつつ、更に検討が必要。

    オ.日本弁護士と外国法事務弁護士等との提携・協働を積極的に推進。
    このような見地から、たとえば特定共同事業の要件緩和等を前向きに検討。
    なお、外国法事務弁護士による日本弁護士の雇用禁止等の規制緩和は、国際的議論もにらみつつ、広い視点から、なお慎重な検討が必要。
    また、法曹養成段階における国際化の要請への配慮、発展途上国に対する法整備支援を推進。

    (5)次回は、2月13日(火)午後1時30分から開催し、「裁判官制度の改革」について審議することとされた。

    以上
  • ■ 次のとおりです。

    弁護士法第72条についての司法制度改革審議会での主なやりとり

    資料24-2②
    (資料9-2)

    第28回審議会(12.8.29)
    〇山本委員 それは私どもも、是非入れてもらいたいと思っているんです。
    要するに、弁護士さんの法律事務の独占という概念について、私ら議論する必要があるだろうとお願いしたいと思っているのですが、要するに、法廷代理、これは弁護士独占であるべきだし、よくよくのことがなければ、隣接職種の問題がありますが、限定的な解除しかないと思うんです。
    これに対していわゆる法律事務ですね、これについては、隣接職種も含めてフリーでいいのではないかという考えを持っているんです。

    第60回審議会(13.5.22)
    ○竹下会長代理 これを議論しましたときに、山本委員が指摘しておられる問題は、弁護士法72条の方の問題なのではないか。
    つまり、法曹資格を認めるという問題ではなくて、親会社の法務部が子会社の法律事務を処理することが弁護士法上許されるという問題ですね。

    ○山本委員 そうです。典型的な非弁活動とは違うんじゃないですかということです。

    第61回審議会(13.5.29)
    ○竹下会長代理 これは随分前から山本委員が言っておられることで、例えば、親子会社のような場合で、親会社の法務部が子会社の法律事務や何かを処理することが、弁護士法72条に違反すると言われるのはおかしいのではないかということです。
    ここで書いてあるのは34ページも、82ページも、むしろ弁護士法72条の規律内容をはっきりさせてくださいということなのです。
    どうしてはっきりしないのかというと、今のような企業法務の例で、常識的に考えると、当然ではないかと思うようなものまで形式上は72条に違反するということになりそうなのです。
    それから、隣接法律専門職種との関係でもそうです。
    一方では弁護士法では、弁護士法に別段の定めがある場合でなければ、報酬を得る目的で他人の法律事務を扱うことを業とすることは許されないと言っているのに、他の法律で別段の定めをしてあると、それはよいということになっているのは、やはり国民の目から見ると非常に分かりにくい。そういう意味で、72条の内容を見直してくださいというのがここの趣旨なのです。
  • ■ 次のとおりです。

    【法務省】

    ●法曹制度検討会(第24回)議事録(司法制度改革推進本部事務局)

    1 日時:平成15年12月8日(月) 10:30~12:00
    2 場所:司法制度改革推進本部事務局 第1会議室
    3 出席者:黒川弘務(法務省大臣官房司法法制部司法法制課長)、他省略

    ○報酬性
    報酬を得る目的という要素について御説明しますと、法第72条本文は「報酬を得る目的」で行う行為を規制しております。
    この報酬は、現金に限らず物品や供応を受けることも含まれ、額の多い、少ないは問わず、第三者から受け取る場合も含まれると解されております。
    他方で、無償で受託する場合は報酬を得る目的があるとは言えません。

    また、実質的に無償委任と言える場合であれば、特別に要した「実費」、実費部分を受領しても報酬とは言えないと思われます。
    この「実費」の範囲だと思われますが、当該委任事務を行うために特別に費やされた、例えばコピー代等のようなものはこの「実費」に含まれる可能性がございます。
    他方、人件費のように、当該事務を行うために特別に費やされたとまでは言えないものは、全体として報酬と評価されることが多いのではないかと考えております。

    ○事件性
    「法律事件」という要素についてでございますが、この法律事件といいますのは、法第72条本文に、「訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して」と書かれております。
    このうち「その他一般の法律事件」が何を指すかについては、一般に法律上の権利義務に関して争いや疑義があり、又は新たな権利義務関係の発生する案件とされておりますけれども、この点について、いわゆる「事件性不要説」と「事件性必要説」という考え方がございます。

    「事件性必要説」というものは何かと申しますと、例えば列挙されている訴訟事件その他の具体的例示に準ずる程度に法律上の権利義務に関して争いがあり、あるいは疑義を有するものであること、言い換えれば、事件というにふさわしい程度に争いが成熟したものであることを要するとしております。
    つまり紛争性がある程度成熟して顕在化しているものであれば、法第72条の規制の対象になるけれども、そうでない場合には、つまり事件性がない場合には法第72条の規制の対象にはならない、というのが「事件性必要説」です。

    法務省としては、事件性不要説は相当ではないと考えておりまして、事件性必要説が妥当だと考えております。
    その理由はいろいろございますけれども、事件性不要説では、処罰範囲が著しく拡大してしまいますし、本来、弁護士法第72条が想定している射程の範囲を超えるような事柄についてまで処罰の対象としてとらえてしまうことになるからという点が一番大きい理由になっています。

    事件性不要説の場合、新たな権利義務関係が発生すれば、すべて「その他一般の法律事件」に該当することになりますので、例えば一般の業者が仲介業を行う賃貸住宅の賃貸借契約や不動産の売買契約の締結作用等もすべて法律事件に該当することになってしまって相当ではないと考えています。
    法第72条が弁護士の職務を定めた法3条1項に比べて、限定的な文言を用いていることからも分かるように、弁護士法は刑罰をもって、弁護士以外の者が弁護士の業務一般について行った場合を処罰するのではなく、事件性がある法律事務を行った場合に処罰する趣旨であることを定めたものと考えるのが適当であろうと思われます。

    以上の理由から、法務省としては、いわゆる「事件性必要説」に立っているわけですけれども、その場合、争いや疑義としてどの程度のものが必要かが次に問題となろうかと思います。
    この点、ここに争いや疑義が抽象的又は潜在的なものでもよいと考えてしまいますと、事件性不要説と同じ結論になってしまいますので、争いや疑義は具体化又は顕在化したものであることが必要と考えます。
  • ■ 次のとおりです。

    【法務省】

    ●第162回国会 衆議院 厚生労働委員会 第26号 平成17年6月8日 午前9時32分開議

    政府参考人 倉吉敬(法務省大臣官房司法法制部長)、他省略

    ○弁護士法の優位

    「弁護士法も、それから社会保険労務士法等の隣接法律専門職種の業法も、いずれも法律でございます。
    上位規範、下位規範の関係にございません。
    ただ、法律専門事務の取り扱いにつきまして弁護士法七十二条が一般的に弁護士以外の者による取り扱いを禁じておりますので、他の法律専門職の業法に弁護士法七十二条の特別法となる部分が出てくる、ただそれだけにすぎない、そういう関係でございます。
    弁護士法七十二条が「他の法律」と規定しておりますのは、このような一般法、特別法の関係が存するということを確認的に示したものでございまして、弁護士法が今御指摘の他の法律よりも上位の規範であるということはございません。」

    ○報酬性
    七十二条の要件を説明しろという御趣旨だと思います。
    まず、七十二条には、報酬を得る目的と、それから業としてという要件を掲げております。
    したがいまして、無償で行う場合はまず七十二条違反にはならない。

    ○業務性
    それから、反復継続して行う事実とか、反復継続して行うという意思がない場合には業としてということになりませんので、これも当たらないということになります。

    ○事件性
    また、弁護士法七十二条が規制しておりますのは、法律事務の取り扱いすべてではありません。
    若干条文を援用いたしますが、「訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して」となっておりまして、これについて法律事務を取り扱うこととされております。

    この「一般の法律事件」につきましては、いわゆる事件性があるということが必要と解されまして、事件性のない法律事務を取り扱うことは同条に違反しないと解釈しております。
    なお、この事件性とは、文献によりますと例えばこのように書かれておりまして、今読み上げました列挙されている訴訟事件その他の具体的例示に準ずる程度に法律上の権利義務に関して争いがあり、あるいは疑義を有するものであること、言いかえれば、事件というにふさわしい程度に争いが成熟したものであるということとされております。